経営におけるプロジェクトとプロジェクトマネジメント

組織では様々なプロジェクト事業は欠かせません。 近年、企業においてプロジェクトマネジメントを組織的に導入するケースが増加しています。 プロジェクトマネジメントを推進するPMO(Project Management Office)部門を組織化し、 プロジェクトマネジメントに関する業務プロセス、規程、人事・処遇制度、教育体系などを 整備してプロジェクトへの対応を強化しています。そこには従来の縦割りの企業・企業グループ内 に限定される事業活動では組織の存続を維持できないからです。 急速に変化する社会環境で組織としての価値を継続して提供するには、外部のメンバーを加えた プロジェクトが組織・企業の事業として必須となるからです。 経営の知識とプロジェクトマネジメントの知識をどの様に融合・連携させてプロジェクトを 成功に導くが課題となります。

  • マネジメントとは、組織・企業として成果を上げるための道具、機能、機関である。(ドラッカー)
  • プロジェクトとして事業を遂行することにより、どのようにより少ない時間と人員で成果を達成するか
  • プロジェクトの選択優先順位、スコープ、スコープ変更をマネジメントするプロセス、 プロジェクトプロセスをどのようにコントロールするか
  • プロジェクトとプロジェクトの報酬・処遇制度をどのようにマネジメントするか
  • プロジェクトに関わる人財育成とその教育体系をどのように整備するか
  • 経営戦略とプロジェクトとの整合性をどのように図り、顧客価値創出を図るか
  • プロジェクトマネジメントの適切な適用で経営上の問題解決をいかに図るか
  • 製品・商品・サービスの品質改善・確保をプロジェクトマネジメントでどのよう実現するか
  • ソリューションプロジェクトでは、顧客に価値ある解決策をプロジェクトマネジメントにてどのように実現するか
  • プロジェクトの最終目的に注力することにより、組織内の構想を如何にプロジェクトマネジメントで解消するか
  • プロジェクトとプロジェクトマネジメントが組織にどのような利益をもたらすかを如何に理解させるか

上記のようにプロジェクトは組織に必要な事業活動ですが、抽象的な上記の対応の共通知識はそれぞれあります。 しかし、プロジェクト遂行に当たっては、プロジェクト毎の特性に応じたより具体的な知識が必要となります。 学習・研究室では、それらの知識を整理したいと考えています。

経営(マネジメント)の知識

「知識駆動型ンプロジェクト」に必要となる経営に関する知識の共有サイトです。 プロジェクトに必要な経営に関する知識も組織特性やプロジェクト特性によって多種多様です。 ここでは、経営の基本的な知識と「知識駆動型ンプロジェクト」の対象領域に関わる経営知識を纏めていきます。

分類 テーマ 備考
基本知識 経営の基本知識 プロジェクトマネジメントに役立つ経営の基本を理解する
コストマネジメント、ファイナンス(キャッシュフロー)と見える化
ポートフォーリオマネジメント、プログラムマネジメントの観点
基本知識 経営者の思考 著名な経営者の思考から学ぶ
会計 財務会計と管理会計 組織&プロジェクトの評価に役立つ財務会計と管理会計を学ぶ
経営戦略/経営計画/事業計画と経営評価/事業評価/プロジェクト評価とのつながりと見える化
基本知識 経営指標 組織やプロジェクトの経営に必要な経営指標を学ぶ
品質 経営品質 プロジェクトマネジメントと経営品質の関わりを理解する
品質 品質管理 製品・商品・サービスの品質管理の基本知識を学ぶ
事例 プロジェクト事例 戦略的なプロジェクト事例から学ぶ
支援組織 中小企業 中小企業を対象とした経営支援の組織の学習・研究と活用・連携
指標 ローカルベンチマーク(通称:ロカベン):経済産業省 企業の経営状態の把握、いわゆる「健康診断」を行うツール(道具)として、企業の経営者等や金融機関・支援機関等が、 企業の状態を把握し、双方が同じ目線で対話を行うための基本的な枠組み
「財務情報」(6つの指標※1)と「非財務情報」(4つの視点※2)に関する各データを入力することにより、 企業の経営状態を把握することで経営状態の変化に早めに気付き、早期の対話や支援につなげていくものです。
指標 SROI(Social Return On Investment) 投資に対する社会的リターンを評価する指標
SROI(社会的投資収益率)=貨幣価値換算された社会的価値÷投入された費用
IT経営 IT経営のロードマップ:経済産業省
  1. 見える化:経営から得られる視点に基づき、現場の課題抽出と解決検討の材料に繋がるように、業務や情報を客観的に把握できるようにすること
  2. 共有化:現場で積み上げられた「見える化」の成果を、経営戦略上必要と思われる社内外の関係者間において、いつでも効率的に使えるよう共有化すること
  3. 柔軟化:将来予測される外部環境の変化に対して、必要に応じいつでも、自社の業務を柔軟に組み替え、社内外の必要な情報を組み合わせて、新たなイノベーションを迅速に創出できるようにする こと
  4. マネジメント:人材確保と組織整備:IT経営の推進に向けて必要となる人材を育成・確保する。同時に、CIO配下に、IT経営推進の母体となる組織を構築する
  5. マネジメント:IT投資の評価/IT-IR等の実施:IT投資対効果を評価し、経営に与えるインパクトを可視化する。これを基に、経営層とのIT経営に関するコミュニケーションを活性化させる。 また、状況に応じ、IT経営への取組を積極的に外部(投資家等)に開示し、自社の潜在的価値を対外的にアピールする。
仮説検証 PoC(Proof Of Concept(概念実証))
先端技術 RPA(Robotic Process Automation)
ナレッジマネジメント ナレッジマネジメント

IT投資マネジメント

組織・企業が経営戦略に沿って、ITシステムの企画・計画・開発・運用・保守というライフサイクルの中で、 適切ななプロジェクトの実践を図る必要があります。 そこで必要なのがIT投資マネジメントへの取組みです。 適切な財務会計処理を行うと同時にIT投資マネジメントの観点で、プロジェクトへの投資も考慮することが大切です。

(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)
(現:一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)) のガイドライン

IT 投資マネジメントガイドライン

ガイドラインの構成

戦略マネジメントと個別プロジェクトマネジメントの関係

情報ポートフォーリオの例

期間管理とライフサイクル管理との関係

戦略マネジメントのプロセス
(プログラム⇒プロジェクトの計画プロセスが不明確となっている)

IT資産ポートフォーリオ概念図

ROIマップ概念

IT投資マネジメントでのキーワード

  • グローバル化とIFRS(国際会計基準:連結財務報告、直接金融、資産負債アプローチ、包括利益概念など)の影響
  • バランスト・スコアカード(BSC:Balanced Scorecard)手法(KPI,ROI)と戦略マップ
  • 回収期間法、正味現在価値法
  • 収益基準、資産負債基準、工事進行基準、ソフト資産管理、所有から使用(サブスクリプション、ライセンス)
  • ライフサイクル・ポートフォーリオ管理
  • クラウドコンピューティングの活用
  • 不確実性に対するリスクマネジメント(エンジリングとプロジェクトマネジメント)